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2020.12.10

燕市ぶらぶら工場見学/藤次郎オープンファクトリー

こんにちは、新潟トラベルのハルです。

先日、燕市産業史料館で純銅タンブラーの鎚目入れ体験をしたり、さまざまな金属食器を見学してきましたが、スプーンやフォークに限らず、お鍋やフライパン、庖丁などの調理器具の製造でも燕市は有名です。

ほら、よくかっぱ橋なんかで外国人の方が品定めしていそうなカッコいい庖丁ってありますよね?

そういった庖丁などを造る職人さんの技術を間近で見せて頂ける!というので訪れたのが、今回ご紹介する燕市の庖丁メーカー・藤次郎株式会社様のオープンファクトリーです。

「庖丁メーカー」と名乗っていらっしゃる通り、庖丁やナイフをはじめとした刃物を中心に製造されている会社さんで、『職人の一品』を求めて海外からの発注や見学も多い工場なのです。

  • ちなみにこちらのオープンファクトリーは、創立50周年を機に国内屈指の刃物メーカー直営の工場見学施設としてオープンされたそうです。
  • また、ありのままの製造現場を見学できるというのだけでも凄いのに、工場内は写真撮影が可能です!
  • いや~太っ腹ですねぇ(*^▽^*)
  • ※なお、動画撮影およびフラッシュ撮影は禁止です。

さて、では早速オープンファクトリーにお邪魔します!


  • エントランスの建物に一歩入った途端、奥から「ガンガン!」という大きな音が中から響いてきます。
  • 臭いも普段なかなかお“鼻”に掛からないような金属や溶接の独特な臭いが漂ってきて、一気に工場へやってきた!という感じです。

こちらの工場では、伝統技術と先端技術の合わせ技で、現在 抜き刃物(金属板を切り抜いて造る量産刃物)は1日に約3,000丁、打ち刃物(鋼材をハンマーで叩いて成形していく鍛造による刃物)は1日に約10丁のペースで制作しているそうです。

実際にこちらで造られた包丁やナイフが店頭に並ぶので、タイミングによってはその日行っていない作業もあったりしますが、ファクトリー内には要所要所に制作過程の案内やその機械を使って行われている作業の内容を説明したパネルが置かれていたり、ビデオで職人の手元などの作業の様子を説明するモニターがあったりと、事細かに説明が用意されており、行けば全部まる分かり!なオープンファクトリーです。

  • そしてやはりインパクト大なのは、鍛造小屋での鍛造(たんぞう)作業ですね!
  • その中でも、こちらの藤次郎オープンファクトリーにいらっしゃる職人の中でもほんの数名しか出来ないという「ハンマーで叩く」作業の様子も見学できます。
  • 炉で加熱した鋼材をハンマーで叩きながら鍛えていくという、鉄火場の名に相応しい作業場です。
  • 素人目には、一見するとカンカンと小気味よく叩き進めている様に見えてしまうのですが、日本に昔から伝わる鍛造による製法を用いるため、1日にわずか10丁ほどというのも納得の手仕事が一丁一丁に注ぎ込まれています。
  • 凄いな~(*‘∀‘) これはずっと眺めていられますね!
  • じっくり見学させて頂くと、1時間なんてあっという間でした。
  • 最後に、出来上がった完成品を買うことが出来るショールームもあります。
  • 多種多様な庖丁やナイフはもちろん、お子様向けの商品、プロ御用達のセットや庖丁お手入れ用のヤスリに至るまでズラリと揃い踏みです。
  • ちなみに売れ筋は、やはり出番の多い三徳庖丁と取り回しの利くペティナイフ、そしてパン切庖丁だそうですよ!
  • また、購入した庖丁へ名入れをしたり、研ぎ直しをお願いしたりということも可能です。(いずれも有料)
  • せっかくの職人技、手にしたら末永く大切に使いたいですもんね。

  • 修学旅行や会社見学など8名様以上の大勢で訪れる場合は、前日までに予約していきましょう。
  • (お問い合わせは、燕市観光協会様が窓口です。) 
  • 案内で係員の方が説明して下さる際、工場内は大きな音が響いていますので、インカムなどをご用意頂くことも可能だそうですよ。     
  • もちろん個人で訪れることも可能ですのでご安心を。
  • 工場は常時開放されていますので、自由見学の場合は予約は必要ありません。
  • 現在、新型コロナウィルス感染症拡散予防のため、要所要所での職人さんによる説明は自粛中とのことですが、その分じーっくりと作業の様子を見学出来ますよ!
  • また、休業日は日曜日と祝日、営業時間は10:00~17:00ですが、12:00~13:00と15:00~15:10の間は休憩時間のため工場がストップするとのこと。
  • そして、お酒を嗜んでの見学も出来ませんのでご注意ください。
  • 職人さんの仕事の妨げにならないよう、「お邪魔させて頂く」の気持ちで見学しましょうね。

  • 以上、藤次郎オープンファクトリーの見学の様子をご紹介しました。
  • 正直シロート丸出しのハルでは、こんなにたくさんの工程が有るんだ!とか、こんなに何度も研磨するんだ!(正確には研削・研磨・目通し・磨き…等々の複数種類の工程があります)とか、驚いてばかりで付いていくのがやっとでしたが、こういった刃物に詳しい方でも満喫できる、そして自分の使う道具がどうやって作られているのか気になるプロの方も安心の、出し惜しみ無しの充実したオープンファクトリーでした。
  • そして何より、職人さん方の細部にまでこだわる熱意も伝わってきました。
  • 「燕市に行ったら庖丁を買おう!」だけではなく、ぜひこういった製造過程も見学した上でお手に取ってみて下さいね。
  • きっとガラリと見る目が変わると思いますよ!