STAFF BLOG

スタッフブログ

2020.08.12

夏が来れば思い出す!

▲ 尾瀬ヶ原、夏の小径 (イメージ)

こんにちは、新潟トラベルのケンです。

新潟もようやく梅雨が明け、夏本番となりました。いつもであれば、「今年の夏はどこに行こうか」と頭を巡らせているところですが、今年はなかなかそうもいきません。全国的な新型コロナウイルスの感染拡大が大きな壁となり、往く手を阻んでいるところです。

わたしも旅行業に携わって早37年。これまで様々な土地を訪れてきましたが、自由に旅ができない今の状況が、大変もどかしい限りです。一日でも早く終息し、いつでもどこへでも気兼ねなく行ける日が来ることを切に願っています。

動きづらい中でも、3密やソーシャルディスタンスを守りながらできることもあるはずです。近場の温泉旅館に泊まるのもひとつ、オープンエアーなキャンプに出掛けるのもひとつです。

中でも毎年この時期になるとわたしの頭に思い浮かぶのが「尾瀬ヶ原の風景」です。都会の喧騒を離れ、自然に触れあい、程よい運動もかねて爽快感を味わえるハイキングで、すがすがしい気分に浸ることができます。

新潟・群馬・福島の3県にまたがり、国立公園にも指定されている尾瀬は、大きく分けて尾瀬ヶ原と尾瀬沼の二つのエリアがあり、入山ルートもいくつかありますが、わたしのお勧めはやはり鳩待峠(群馬県片品村側)から入山し、尾瀬ヶ原をめぐるコースです。

「なんだ!定番コースじゃないか!」と言われるかもしれませんが、やはり夏の尾瀬ヶ原を吹きぬける風は、どこか違います。今回は、そんな尾瀬ヶ原への日帰りプランをご紹介したいと思います。

尾瀬へ

早朝、新潟市内を出発して

関越道で一路群馬県の沼田インターチェンジへ。そこから国道120号線を北上し、尾瀬戸倉温泉に向かいます。

ここで駐車場(一日普通車1,000円)に車を停めて、関越交通の乗合バス(所要約35分、片道大人1,000円)に乗り換えて鳩待峠に向かいます。鳩待峠到着後は荷物の中身をしっかり確認してから、いざ尾瀬ヶ原へ向かいましょう!

尾瀬へ到着後、歩き出してしばらくは下り坂

青々と茂る林の中を「意気揚々」とではなく、無理せずマイペースを守りながら歩きましょう。

疲れが多少見え始めるころに湧水が!一口飲めば、体中に染みわたります。出発してから凡そ60分位で第一の目的地「山の鼻」に到着です。ここが尾瀬ヶ原の玄関口となります。

しばらく休憩してからいよいよ尾瀬ヶ原へ

山の鼻を出発して程なく、一気に視界が広がり、見渡す限りの湿原地帯に入ります。次に目指すは「牛首」の分岐点です。きれいに整備された木道をのんびりと進むと、尾瀬を代表するニッコウキスゲやワタスゲの花たちが出迎えてくれます。また、遠くを見渡せば、至仏山(しぶつさん)や燧ケ岳(ひうちがたけ)などの雄大な山々を眺めることができます。すれ違う人たちとは自然と「こんにちは」と声を掛け合い、心も和みます。

▲ 至仏山と尾瀬ヶ原(イメージ)

およそ45分くらいで牛首に到着

ここで木道が二手に分かれ、左に進むと「ヨッピ吊橋」方面へ、そのまま進むと今日の最終目的地「竜宮十字路」方面です。

今回は、日帰りなので余裕をもって竜宮十字路へ直行しますが、足に自信のある方は、ヨッピ吊橋経由で竜宮十字路を目指してもよいでしょう。(牛首~竜宮十字路まで約45分、ヨッピ吊橋経由で約1時間20分)

予定通り竜宮十字路に到着したら

ここは、尾瀬ヶ原のほぼ中央に位置しています。

さて、そろそろお昼の時間です。昨晩のうちに作っておいた特製おにぎり弁当と飛びっきり冷やしておいたお茶でお腹を満たしましょう。(ハイキングや登山のお昼は断然おにぎりがお勧めです。いつもより美味しく感じるのは私だけでしょうか?)

来た道をゆっくりと逆戻り

竜宮十字路で昼食としっかり休憩を済ませてから出発しましょう。ここからは来た道を逆に戻ります。美しい景色を目に焼き付けながら、山ノ鼻までたどり着きます。ここで、しばし休憩を!トイレも忘れずに済ませておきましょう。

鳩待峠までは途中からはほぼ上り坂。(当然来た時よりも時間がかかると思います。)最後の力を振り絞って頑張りましょう。

木製の階段が見えてきたらゴールの鳩待峠が近い証です。さあ、ラストスパートです。

無事に鳩待峠に「ゴールイン!!」

お疲れ様でした! 風邪などをひかないようしっかり汗を拭いて、乗合バスを待ちましょう。乗合バスは所要約30分ほどで尾瀬戸倉温泉に到着です。忘れ物の無いよう気をつけて下さい。

あとは一路新潟に向かうのみです。一日中歩き続けていたので、体力も消耗しているはずです。こまめに休憩と取りながら、くれぐれも安全運転で!

新潟の夜景が見え始めると

「あ~、明日からまた仕事か!」なんて声が聞こえそうですね。大変お疲れ様でした。またの機会を楽しみに、仕事も頑張っていきましょう。

尾瀬を訪れる際のルールやマナー

最後になりましたが、尾瀬は前述のとおり国立公園に指定されております。自然を守るためのいくつかのルールやマナーをご紹介しますので、皆さんもぜひ守ってください。

  • ①湿原には立ち入らないこと。
  • 尾瀬には湿原保護のため、全長50km以上の木道が敷かれています。
  • 写真を撮るために湿原に入ったり、カメラの三脚を立てたり、あるいは木道に座って湿原に足を置くようなことはやめましょう。
  • ②木道は右側通行、上り優先です。
  • 湿原内の木道は基本的に右側通行、上りが優先となっています。
  • また、歩行中の禁煙にもご協力ください。
  • ③動植物の採取はNGです。また、ペットの持ち込みもNGです。
  • 尾瀬には学術的にも貴重な動植物が生息しています。
  • 生態系を維持し、自然景観を守るため、昆虫採取や植物採取はやめてください。
  • 落葉・落枝一本でも採取はやめましょう。
  • ④ゴミは持ち帰りしてください。
  • 尾瀬ではごみのポイ捨て、放置を規制しています。美しい尾瀬を維持するためにご協力をお願いします。
  • ⑤トイレチップにご理解を。
  • 尾瀬のトイレは、浄化槽を維持管理するため大変な手間がかかります。
  • トイレを利用する際は、入り口にある募金箱にトイレチップ(※1回100円)を入れるようご協力ください。
  • ⑥「ボッコさんには声をかけない。
  • 「ボッコさん」とは山小屋などに食材や生活物資などの荷物を運ぶ運搬人です。
  • 約80kgにもなる大きな荷物を担いでいるため、声を出すのもままなりません。会釈程度に済ませておきましょう。
  • ⑦できる限り登山の装備で。
  • ハイキングと言っても、できる限り登山の装備で入山しましょう。
  • 履物も基本的にはトレッキングシューズや登山靴を履いていきましょう。
  • また、いざという時でも、救援がすぐにはできないエリアです。食料、飲料、雨具・防寒具などは少なくとも各自で持参しましょう。

 以上が主なものです。(ほかにもあると思いますので、皆さんが出かける際にはインターネットなどでご確認を!)

貴重な自然を大切に。「私たちはお邪魔している」という意識を忘れずに、最低限のルールとマナーを守って楽しみましょう。