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2021.01.08

さて、この絵は何処でしょうか?④

こんにちは、新潟トラベルです。

  • 早いもので第4弾となりましたが、引き続き名無しの権兵衛が、過去添乗で訪れた観光地の写真を基に拙い絵を描いてみました。
  • 第1弾第2弾第3弾はこちらからご覧ください。

さて、今回の絵はどこの国の風景かお分かりでしょうか?

  • この国の首都から列車で南へ約1時間。
  • 左の絵は、当時の王朝後期の1794年に第22代王・正祖が、非業の死を遂げた父の墓を楊州(ヤンジュ)からこの地へ移設し、墓陵を守る名目で築いたものと言われます。

この堅牢な城塞の名は水原(スウォン)にある華城(ファソン)です。

▲ 左の絵:水原華城の城壁(イメージ)
  • この国古来の築城技術に加え、レンガを用いた西洋の建築技術も導入し、要所には防衛上の様々な工夫が施されています。
  • 圧倒的なスケールを誇る全長5.7kmの城郭と、その要所には門・砲台・兵士の休憩所・軍事指導所・訓練所などがあり、建築史的にも価値ある建造物として、1997年にユネスコ世界文化遺産に登録されました。
  • 古代様式での弓射りや打鐘などの体験もできます。
  • こちらの敷地内中央には、国内最大の王の別邸である行宮(臨時の宿)があり、正祖は11年間で12回も父の墓参りの際に立ち寄られたそうで、NHKドラマの「チャングムの誓い」のロケ地としても有名になりました。
  • また近くには、広大な敷地に当時の伝統家屋を各地から移築し、当時の一般生活を再現した観光地でありながら、多くの時代劇の撮影が行われてきたテーマパークもあります。
  • そしてこの水原華城と並び、有名な名物料理が「水原カルビ」。
  • 別段当地がとびきりの牛の産地というわけではないのですが、ここ水原に首都へ向けた肉を扱う卸売市場があり、国内外の牛肉がここに集まるから名物になっただとか、それもそもそもは水原を訪れる王のために、大振りの牛カルビを用意したのが始まりだとか云われているとのこと。
  • 朴正煕(パク・チョンヒ)元大統領も通ったという老舗の「本水原カルビ」は、通常の2~3倍はありそうな大きなカルビで有名です。

  • もう一枚の絵は、北村韓屋村(プッチョンハノクマウル)。
  • 遷都600年の歴史とともに生きてきた、この国の伝統建築が保存された地域です。
▲ 右の絵:北村韓屋村の家並み(イメージ)
  • この一帯は王朝時代に武官や文官といった支配階級の「両班(ヤンバン)」の邸宅が並んでいた、今でいう高級住宅街にあたります。
  • 市内の世界遺産「昌徳宮」と「景福宮」の王宮の間にあり、首都市の中央を東西に流れる清渓川と、それに並行して走る鐘路という大通りの北側に位置することから、“北”という名が付けられました。
  • 2000年代に入って、この伝統的な街並みを守ろうという運動が起こり、現在もそこに住む住民たちによって保存されており、近年では近くの「仁寺洞」や「三清洞」と共にゆったりと散策しながら趣ある街並みを楽しめる地域となっています。

李明博(イ・ミョンバク)元大統領も一時滞在していたと言われる家屋が、現在は風格ある高級宿泊施設になっているほか、北村韓屋村の瓦屋根を見渡せる北村展望台カフェや雑貨店などもでき、近年は若い世代の方にも人気が出てきています。


さて、答えはもうお分かりでしょうか?

北村韓屋村があるこの国の首都はソウル、国の名前は大韓民国です。

  • あれほど身近で僅か2時間で行くことができた韓国。
  • 「冬ソナ」が大流行し、円高ウォン安で一時は10,000円が1万ウォン札13枚にも15枚にも両替ができた時代も、今は遠い昔話…。
  • いやはや、懐かしいですね。